全国街道交流会議とは
「全国街道交流会議」設立の趣旨
 街道は、人々の往来空間であり、物資やサービスの流通空間であり、情報の伝達空間であった。そのことによって、街道は人々の出会いや繋がり、地域の交流、連携、競争を促進し、新しい技術や文化、風俗・流行を世に広める媒体として時代を創る社会・文化空間の役割を果たした。
 こうして、街道は常に恵沢を運び、新しい可能性を開く装置として、国土を息づかせる動脈となり、さらに成熟した街道は単なる交流・物流空間にとどまらず、宿場の賑わいを得て地域の中心的な生活舞台となっていった。
 それは、モノを購い、人と出会い、装いを楽しむなど、街暮らしを楽しむ日常の生活舞台であり、時には祭りや縁日などに遊び集うハレの舞台ともなった。街並みには、その土地ならではの個性的な文化の発信があった。
 都市の「近代化」や「モータリゼーション」と引き換えに、街道の「生活舞台性」や「地域個性」は急速に失われていく。昨今の街なかの空洞化は、この生活舞台性と個性的な地域魅力の欠如によるものといっても過言ではない。
 街道を通じて地域を活性化するためには、懐古的に往時の形を復元するだけでは不十分である。街道の社会・文化機能を見直し“成熟した街道”が具えていた「生活舞台性」と「地域個性」を街なかに取り戻し、これらの街道コンセプトを復権する「街道ルネッサンス」運動が必要ではないだろうか。
 このような試みをすでにはじめた人々や街道に関心を持つ人々が、道路行政をはじめとする幅広い行政機関との公民連携も図りながら、共に横に繋がることによって、自由闊達に情報や知恵の交流ができる共通の広場を持ちたいと願う。
 大宝律令で七道が定められて1300年、宿駅・伝馬制度が誕生して400年を迎えた2001年3月、東京で行われた「街道フォーラム2001」を契機として、ここに全国に開かれた「全国街道交流会議」を設立し、街道の歴史や街道コンセプトを活かした地域づくりに関心を持つ人々や団体に広く参加と交流を呼びかけるものである。
大会名 開催日時 題目 基調講演者
街道フォーラム2001(長崎) 01/03/24〜25 くるま座トークセッション
「街道(みち)の連携を考える」
静岡県掛川市長他
全国街道交流会議in萩大会 02/11/23〜24 記念対談
「街道・うつくしき日本の道」
大石久和・川勝平太
全国街道交流会議静岡大会 04/02/06〜07 基調対談
「東海道−東西文化の交流路」
竹内誠(江戸東京博物館館長)
森谷尅久(武庫川女子大学教授)
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